
海外に行ったときに、ホテルの朝ごはんで済ませるというのはもったいないですよね。北京も同じで、美味しい朝ごはんを格安で食べられます。しかも朝だけしか開いていないお店もありますので、できることなら散歩も兼ねて朝ごはんを食べに出かけたいところです。
でも、朝ごはんのお店ってハードルが高いというのも事実。ちょっと勇気がないと注文方法も支払い方法もわからないので、お店に入るのも躊躇してしまいます。だから不安になって結局ホテルで済ませる人もいますよね。
北京で美味しい朝ごはんを食べるには飛び込む勇気を持ってください。
別にお店に入ってまごついても嫌な顔されることはありません。むしろ、なんとかしてあげようと一生懸命に対応してくれます。料理名を書いたメモを見せて注文できますし、スマホのカメラでメニューを撮って、指差し注文でもかまいません。
勇気を出せるかどうか。これに関してはアドバイスのしようがありませんので、「ここで美味しいものを食べないと損をする」と自分を追い込んで、思い切って入ってみましょう。
美味しい朝ごはんのお店の選び方

お店を選ぶポイントは2つあります。
- ある程度人が入っているお店
- 行列が出来ているお店は避ける
中国の人たちは料理にはかなりシビアです。自分の気に入ったものしか食べない人もいるため、美味しい朝食のあるお店にお客さんが集中します。反対に閑古鳥が鳴いているお店は、近所の人にも人気がないということになります。
失敗しないためには、ある程度お客さんが席についていて、来客が絶えないお店を選びましょう。ただし、行列が出来ているお店は避けてください。中国語が話せたり、スムーズに注文とお会計ができるならいいのですが、そうでない場合は、さすがの中国人もイライラしはじめます。
行列が出来ている場合は朝食の時間帯をズラすか、もう少しお客さんが少ないお店を選びましょう。出社前の7〜8時が混み合う時間です。朝ごはんは朝の散歩をして、少し空腹感を高めてから食べるのがおすすめです。
北京の朝ごはん屋さんでの注文方法と支払い方法

北京の朝ごはん屋さんはローカル色が強く、中国語を話せないとお店に入るのも勇気がいります。しかも注文方法や支払い方法がわからないと、余計に不安になりますよね。そこで、ここでは北京の朝ごはん屋さんでの注文方法と支払い方法を詳しく解説します。
朝ごはんの注文方法
注文はお店の入口かお店の奥のカウンターで行います。お店の奥の入口で調理している場合は、指差し注文でOKです。カウンターの場合は料理名を伝えなくてはいけませんので、食べたい料理をメモに書いて渡すか、メニューの写真を撮って、指差しで「这个(これ)」と言えば大丈夫です。
注文すると「在店里吃还是打包带走呢?(zài diàn lǐ chī hái shì dǎ bāo dài zǒu ne?)」と聞かれます。お店で食べるか、持ち帰るかを聞かれているので、お店で食べるなら「在店里吃(zài diàn lǐ chī)」、持ち帰るなら「打包(dǎbāo)」と伝えてください。
よく使う中国語フレーズ
- 「我要一个包子」(wǒ yào yí gè bāozi)= 包子を1つください
- 「豆浆一杯」(dòujiāng yì bēi)= 豆乳を1杯ください
- 「不要辣」(bú yào là)= 辛くしないでください
朝ごはんの支払い方法
北京の朝ごはん屋さんではQR決済が主流です。注文口にQRコードが掲示されていますので、それをWeChatやAlipayで読み込み、合計金額を入力して支払います。「多少钱?(duōshǎo qián?)」と聞けば、合計金額を教えてくれますが、中国語を聞き取れないなら、支払い画面を店員さんに操作してもらってもOKです。
また、朝ごはん屋さんは現金でも対応してくれますが、朝ごはん時は忙しいのであまり好まれません。できるだけWeChat PayやAlipayを使えるようにしておき、スムーズな支払いを心がけてください。


北京で食べるべき朝ごはん

さて、北京で朝ごはんを食べるならいったい何を選ぶべきなのでしょう。北京で食べるべき朝ごはんの代表的なものをご紹介します。
- 包子(bāozi)
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蒸し立ての肉まん・菜まんは全国区の定番です。北京でも朝はせいろの湯気が目印になっています。「包子」ではなく「小籠包」「肉包」とメニューに記載されていることもありますが、台湾スタイルの小籠包ではなく「小さな肉まん」だと考えてください。
- 粥(zhōu)
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包子と組み合わせることが多い定番メニューのひとつです。白粥は少なく「小米粥(xiǎomǐ zhōu)」「黒米粥(hēimǐ zhōu)」が一般的です。個人的なおすすめは「小米粥」です。
- 煎饼(jiānbǐng)
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薄いクレープに卵・甘味噌・香菜・揚げワンタンや油条などを挟んだ、北京で最もポピュラーな朝食のひとつ。屋台などで売られており、歩きながら食べやすく、出勤前の定番になっています。
- 豆浆&油条(dòujiāng & yóutiáo)
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豆乳スープ「豆浆」に、リング状の揚げパン「油条」と漬物を合わせる“老北京”の王道セット。独特の酸味はやや上級者向けですが、北京の味を知りたいなら外せません。
- 豆腐脳(dòufu nǎo)
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とろみのあるスープに崩した豆腐が入っているメニューで、油条と組み合わせて注文するのが定番です。
- 炒肝(chǎogān)
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北京の伝統的な庶民料理で、名前は「炒(炒める)+肝(肝臓)」とありますが、実際には炒める料理ではなく、ホルモンの煮込み料理です。とろみのあるスープが特長で、寒い冬におすすめです。
- 鶏蛋灌餅(jīdàn guànbǐng)
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北京をはじめとする中国北方地域で人気の朝食や軽食のひとつです。外側はカリッと香ばしいのに対して、中の卵はふんわり柔らかいのが特長。甘辛いソースと薬味が合わさって、朝から食欲が湧いてくるメニューです。
どれも定番中の定番で、おすすめはお粥と包子の組わせです。お粥と包子を合わせると炭水化物×炭水化物という状態になりますが、腹持ちがいいのでランチタイムが読めない観光時におすすめです。
豆乳と油条の組み合わせも北京の定番ですが、以前ほどは注文している人を見かけなくなりました。個人的には投入があまり得意ではないため、豆乳&油条のセットを注文することもないのですが、「THE 北京」を体験したい方におすすめです。
ちょっと変わったものを食べたい人は炒肝のお店に行ってみましょう。ホルモンを煮付けたとろみのあるスープですが、北京はホルモン料理も名物です。ホルモンが苦手だというのでなければ試してみましょう。
あまり時間がなくお手軽に済ませたいときにおすすめなのが、鶏蛋灌餅と前餅です。これらはいずれも屋台や街角の小さなお店で売られています。行列が出来ているとなかなか買いにくいのですが、一度食べると癖になる美味しさです。
甘くないクレープだと考えてください。注文するときに味付けでいろいろ言われますが、適当に答えても何とかなります。「辛くする?」「香草入れる?」聞かれているのはどちらかです。そこはもう「要(ヤオ)」「不要(ブーヤオ)」と感覚で答えましょう。
ファストフードの朝ごはんも見逃せない

個人経営のお店もおすすめなのですが、実はファストフードの朝ごはんも安定感があって美味しいだけでなく、話題性もかなりあります。例えば吉野家ではフレンチトーストとミルクティーの朝ごはんがあります。
これInstagramに載せたらかなり注目されますよね。「吉野家のフレンチトースト」日本では絶対に食べられません。マクドナルドやケンタッキーも独自の朝ごはんを出していますので、要チェックしたいお店のひとつです。
また、中国オリジナルのファストフード店でも朝ごはんがあります。以前は注文が少し難しいといった問題がありましたが、今はスマホ注文になっているため、中国語を話せなくても注文できるようになっています。
おすすめの朝ごはん店は「小胖美食」

北京に行ったならぜひ食べてもらいたいのが「小胖美食」の包子です。他のお店の包子とは違って平べったくなっおり、旨味が凝縮されています。その味は北京で食べたどの包子も凌駕するほどで、食べ終えてしまうのがもったいないほど。
小米粥は胃に優しく、前日に脂っこい料理や辛い料理を食べたときには優しさが染み渡ります。
小胖美食は北京にいくつもお店があるため、百度地図で「小胖美食」と検索して現在地近くのお店を探しましょう。わざわわ食べに行く価値のある美味しさですので、北京の朝ごはんを体験したい方はぜひお立ち寄りください。

まとめ:勇気を出して北京の朝ごはん屋さんに挑戦しよう
北京の朝ごはん屋さんはかなりハードルが高く、初めての北京旅行で中国語を話せないとなると不安が勝ってしまいがちです。でも、ローカルを体験することこそ旅の魅力です。ホテルの朝ごはんも悪くありませんが、よりディープに楽しみたいならやはり朝ごはん屋さんは避けては通れません。
朝は慌ただしいのでお店に入るのも躊躇しそうになりますが、通勤時間を避ければ落ち着いて注文と支払いができます。あとは食べたいメニューをメモしておけばOKです。
時間に余裕があるなら、ぜひ「小胖美食」にも足を運んでみてください。北京でしか味わうことができない特別な朝ごはんです。もちろん、自分の足で好みのお店を見つけるのもおすすめです。「北京に朝ごはんを食べに行きたい」そう思えるような素敵なお店を見つけましょう。