交通カード「一卡通」に代わるアプリで観光客が使えるのはAlipayのみ

北京で移動する場合には地下鉄やバスを利用すると、行動範囲がかなり広がります。でも外国人が地下鉄を使って移動する場合には切符を窓口で都度購入しなくてはいけませんし、バスは料金がわからないのでいくら払えばいいのかわかりません。そういうときに便利なアイテムが「一卡通(交通カード)」です。

ところが2024年4月現在では外国人旅行者が「一卡通」を購入することができません。その代わりとしていくつかのアプリがインターネット上で紹介されていますが、実際どれが北京で使えるのかわかりにくい状態になっています。そこでここでは「一卡通」に代わるアプリの情報をまとめて紹介していきます。

目次

いずれのアプリも中国の携帯電話番号が必要

まず前提として知っておいてもらいたいのが、「一卡通」に代わるアプリはいずれのアプリも中国の携帯電話番号だということです。このため、アプリを使って地下鉄やバスに乗るには携帯電話番号を取得する必要があります。それだけで観光客にはハードルが高いのですが、現時点では必須条件であることを覚えておいてください。

それらに加えて、北京に限っていえば中国の身分証明書が必要になるケースもあります。北京は他の地域よりも行動規制が厳しくなっており、外国人の移動が難しくなっていることを頭に入れておいてください。

一卡通の代わりになるアプリ

2024年5月現在で、現地の人たちが地下鉄やバスの移動に使っているアプリは下記の3つになります。

  • 北京一卡通
  • 亿通行
  • Alipay

このうち外国人が利用するとなると、選択肢は「Alipay」のみとなります。北京一卡通も亿通行も現時点では中国の携帯電話番号だけでなく身分証明書が必要になっているため、観光客が利用することはできません。亿通行を使って移動している人の情報もありますが、その多くが北京以外で利用しているか、中国在住者になります。

ただAlipayはクレジットカードと紐付けを行い、登録している電話番号を中国の携帯電話番号に変更するだけで、乗車用のQRコードを表示できるようになります。またAlipayは自転車も借りることができますので、北京に行く場合には事前に電子マネーを使えるように設定しておきましょう。

北京一卡通

北京一卡通はその名前のとおり、アプリ版の一卡通になります。電車やバスの乗車時にQRコードを表示して読み込ませて使います。NFCに対応しているためSUICAやPASMOのように、町中での買い物時にタッチ決済が可能です。

中国の携帯電話番号必要
身分証明書必要

亿通行

亿通行もQRコード決済タイプのアプリで、電子領収書発行機能があるなどビジネス利用に適しています。Apple Payにも対応しており、SUICAやPASMOのようにNFCタッチで乗車することもできます。

中国の携帯電話番号必要
身分証明書必要

Alipay

Alipayに地下鉄用QRコード(乗車券)を発行する機能が追加され、Alipayと紐づけした状態で地下鉄やバスの乗り降りができるようになっています。地域によっては日本の電話番号でも使用できますが、北京では中国の携帯電話番号が必要になります。

中国の携帯電話番号必要
身分証明書不要

一卡通はApple Payに対応しているけど…

一卡通はApple Payに対応しています。このため、iPhone7以降のiPhoneに登録しておけば、ICカードなしで電車に乗ることができます。ただし、Suicaと同じように物理的な交通カードもしくは銀聯デビットカードが必要で、観光客が一卡通とApple Payを紐づけすることはできません。

いずれクレジットカードから引き落としができるようになるかもしれませんが、2024年の時点ではあえて設定するほどのことではありません。ちょっとスマートな北京を体験したいという人は、下記サイトを参考にして登録してみましょう。

Apple | 北京や上海の交通系 IC カードを Apple Pay に追加する

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