北京でモバイルバッテリーレンタルサービス「共享充電宝」を利用する方法

中国では3Cマークのないモバイルバッテリーは飛行機の国内線に持ち込めなくなっており、日本で購入したモバイルバッテリーを空港で没収されるケースが増えています。たとえば「羽田→上海→北京」というような移動をすると、北京でモバイルバッテリーなしで過ごすことになります。

でも安心してください。中国ではモバイルバッテリーは購入するものではなくレンタルするものとなっています。しかも簡単にレンタルできるので、そもそもモバイルバッテリーを荷物として持って行く必要がなくなっています。そこでここでは、北京でモバイルバッテリーレンタルサービス「共享充電宝」を利用する方法をご紹介します。

目次

北京は共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)天国

すでにお伝えしましたように、中国では3Cマークのないモバイルバッテリーは飛行機の国内線に持ち込めなくなっています。詳細は別記事がありますので、そちらを参照していただきたいのですが、空港でモバイルバッテリーを没収されたというSNS投稿なども増えています。

訪れるのが北京だけなら問題ないと思うかもしれませんが、帰国時にさまざまな理由でお気に入りのモバイルバッテリーを没収されるリスクもあります。「没収」と言われたら、どうあがいても戻ってきませんので、そもそも中国にはモバイルバッテリーを持っていかないのが正解です。

でも中国はスマホ決済が主流で、いざというときにスマホがバッテリー切れしていたのでは何もできなくなるじゃないかと思うかもしれません。もちろんスマホのバッテリーが切れているとどうにもなりませんが、スマホ決済が主流だからこそ、それを補うサービスとして「共享充電宝」が定着しています。

「共享充電宝」はモバイルバッテリーのレンタルサービス。本当にどこにでもあり、駅はもちろんのことホテルや飲食店、コンビニなど「お店」であれば、ほぼどこでも借りられると考えてOKです。それも特別なアプリが必要なわけではなく、AlipayかWeChatアプリでQR決済できるようにしておけば簡単に借りられます。

少なくとも北京市街地から出ないのであれば、モバイルバッテリーをレンタルできなくて困るということはありませんので、モバイルバッテリーを持って行く必要はありません。仮にレンタルできなくても、現地コンビニやxiaomiのショップなどで3C対応のモバイルバッテリーを購入すればいいので、どうしようもなく困ることはありません。

共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)概要

共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)はいくつかの業者が行っており、北京のさまざまな場所で利用できます。

主要サービスプロバイダー

  • 怪兽充电(Monster Charging)
  • 街电(Jiedian)
  • 小电(Xiaodian)
  • 美团充电(Meituan Charging)

基本的にはどのサービスプロバイダーでも利用可能ですが、サービスプロバイダーによっては現地の電話番号が必要になる場合もあります。その場合は、別のサービスプロバイダーをご利用ください。

レンタル可能な場所

  • レストラン、カフェ
  • ショッピングモール
  • 地下鉄駅
  • コンビニエンスストア
  • ホテル
  • 観光名所

人がいるところに充電宝ありと言っても過言でないほど、どこでもレンタル可能です。AlipayやWeChatアプリで検索することも可能ですが、360°見渡すか数十メートル歩けば見つかります。

共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)利用料金目安

最初の5分間:無料
以降:1時間あたり2-4元
24時間の上限料金:30-40元

間違って借りてしまったときに料金がかからないようにするために最初の5分間の利用を無料としていますが、サービスプロバイダーによっては1分でも料金がかかることもあるのでご注意ください。

1時間で3元(60円)くらいで、2泊3日で3回借りたとしても180円にしかなりません。何度も中国を訪れるなら3C対応のモバイルバッテリーを購入するほうがお得ですが、次の訪問がいつになるかわからないなら、共享充電宝で十分です。

共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)利用手順

初回利用時
  1. WeChatまたはAlipayを開く
  2. スキャン機能で充電宝スポットのQRコードを読み取る
  3. 必要に応じて電話番号の認証などを行う
  4. デポジット(通常99元)を支払う
  5. モバイルバッテリーがロック解除(排出)されレンタル開始
返却時
  1. 空きポートのあるレンタルスポットを探す
  2. バッテリーをポートに差し込む
  3. アプリまたはWeChat/Alipayで返却確認
  4. 使用料金が自動計算され支払い

共享充電宝を利用するときに使用する中国語

モバイルバッテリーは中国語で「充电宝」と呼ばれ、レンタルモバイルバッテリーサービスは「共享充电宝(gòng xiǎng chōng diàn bǎo)」となります。略称として会話の中では「充电宝」「共享充电」と呼ばれることもあります。

共享充電宝を利用するときに使用する中国語の会話例をいくつかご紹介します。

レンタルする時

我想租一个共享充电宝(Wǒ xiǎng zū yī gè gòng xiǎng chōng diàn bǎo)
モバイルバッテリーをレンタルしたいです。

哪里有充电宝?(Nǎlǐ yǒu chōng diàn bǎo?)
どこに充電宝がありますか?

返却する時

怎么还充电宝?(Zěnme huán chōng diàn bǎo?)
充電宝はどう返せばいいですか?

这里能还充电宝吗?(Zhèlǐ néng huán chōng diàn bǎo ma?)
ここで充電宝を返却できますか?

問題が発生した時

充电宝还不了怎么办?(Chōng diàn bǎo huán bù liǎo zěnme bàn?)
充電宝が返却できない場合はどうすればいいですか?

扫不了码(Sǎo bù liǎo mǎ)
QRコードが読み取れません

料金確認

多少钱一小时?(Duōshǎo qián yī xiǎoshí?)
1時間いくらですか?

我用了多久?(Wǒ yòng le duō jiǔ?)
どれくらい使用しましたか?

共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)利用時の注意点

とても便利な共享充電宝(モバイルバッテリーレンタルサービス)ですが、利用するときには下記のような注意点があります。

  • 返却時には返却完了をアプリで確認する
  • 空港での返却を計画しない
  • 大手プロバイダーサービスを利用する

この3点さえ忘れなければトラブルを回避できます。それぞれのポイントについて詳しく解説していきますので、しっかり頭に入れたうえでご利用ください。

返却時には返却完了をアプリで確認する

モバイルバッテリーレンタルサービス「共享充電宝」のトラブルの多くが「返却完了していない」というものです。システム上のトラブルというケースもありますが、そのほとんどが「ポートにしっかり差し込みできていない」ことが原因となっています。

返却できていないまま帰国するとデポジットを没収される可能性もあるので、返却したら必ずアプリで「返却完了」となっていることを確認してください。

空港での返却を計画しない

空港にも共享充電宝のレンタルスポットがありますが、空港で返却しようとしたら空きポートがひとつもなく返却できなかったというトラブルも発生しています。帰国時に空港で返却すればいいやと思っていると、返却できなくて途方に暮れることになります。

そうならないためにも、北京市街地で返却してから空港に向かうようにしてください。また、出国日にはレンタルしないようにするなどの対策も有効です。

大手プロバイダーサービスを利用する

レンタルスポットのポートが埋まっていて返却できず、使い終わったのに利用料金が増えていくといったトラブルも発生しています。これを回避する方法は「大手プロバイダーサービスを利用する」ということです。

AlipayやWeChatのミニアプリで利用できるため、借りるときはどこのサービスを使っているのか意識しないで借りてしまいがちですが、小規模なサービスを利用すると返却のために借りた場所に戻らなくてはいけなくなることもあります。

それを回避するために、上記の主要サービスプロバイダーのいずれかであることを確認したうえで利用してください。どうしても小規模なサービスを利用しなくてはいけないときは、レンタルした場所からあまり離れず充電してから返却するようにしましょう。

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この記事を書いた人

2000年に初めて北京を訪れたときに、そのエネルギッシュな人々や街の虜に。2013年に万里の長城マラソン日本事務局をスタート、現在は年3回のペースで北京を訪れています。日々変わっていく北京の街の最新情報をお届けします。

▶ 万里の長城マラソン日本事務局代表
▶ RUNNING STREET 365 編集長
▶ ワークマンアンバサダー

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