北京には7つの世界遺産があります。世界的に見てこれだけの世界遺産が1ヶ所に集まっている例は珍しく、観光スポットとしても整備されていますので、ぜひ訪れてもらいたいところです。
- 万里の長城 :八達嶺長城・慕田峪長城等
- 北京と瀋陽の明・清王朝皇宮:故宮博物院(紫禁城)
- 周口店の北京原人遺跡
- 頤和園
- 天壇
- 明・清王朝の皇帝墓群:明の十三陵
- 大運河:玉河故道、澄清上閘、澄清下閘、什刹海
このうち万里の長城と北京原人遺跡、明の十三陵は郊外にあり、いずれも半日から1日の小旅行になります。出発前にアクセス方法も含めて事前にきちんとスケジュールを立ててから行くようにしましょう。
万里の長城
北京に行ったら必ず訪れたい世界遺産が万里の長城です。あまり知られていませんが、万里の長城は1ヶ所ではなく北京市街地周辺だけでも6ヶ所あります。そのうち、最も有名な場所が八達嶺長城です。
八達嶺長城はアクセスしやすいというメリットがありますが、人が多すぎて万里の長城をのんびり眺めるという雰囲気ではありません。壮大な姿を落ち着いてみたいのであれば、居庸関長城もしくは慕田峪長城がおすすめです。
八達嶺長城
おすすめ度:★★★★
入場料
45元
アクセス
- 徳勝門(德胜门)877路→八達嶺
- 北京北駅からS2線 南口駅・八達嶺駅(南口站・八达岭站)
鉄道は本数が限られていますので、地下鉄積水潭駅から徳勝門(德胜门)に向かい、877路のバスを使って八達嶺長城まで行く方法がおすすめです。877路は直行便ですので、到着した場所で降りてください。
居庸関長城
おすすめ度:★★★★
入場料
35元(オフシーズン:40元)
アクセス
- 地下鉄13号線竜沢駅(龙泽站)→バス・昌68路→居庸関(居庸关)
- 徳勝門(德胜门)345快→沙河→バス・昌68路→居庸関(居庸关)
- 徳勝門(德胜门)883→南口東街(南口东街)→バス・昌68路→居庸関(居庸关)
- 北京北駅からS2線 居庸関駅(居庸关站)
居庸関長城へは地下鉄13号線龙泽站からの乗換が便利です。S2線でもアクセス可能ですが本数が少ないので注意してください。
慕田峪長城
おすすめ度:★★★★★
入場料
40元
※入場料は40元ですが移動時間短縮のために園内バスとリフト&スライダーのチケットを合わせて購入しましょう。
アクセス
慕田峪長城は北京郊外にありますので、1日観光になります。東直門駅から916快のバス(916でも行けますが時間がかかります)に乗り、怀柔北大街で下車します。そこからはタクシーが便利ですが値段交渉(相場は70元)が必要です。
急ぎでない場合にはH23もしくはH24のバスに乗り換えて、慕田峪環島で下車してください。そこから5分で慕田峪長城の券売所に着きます。
慕田峪長城は券売所から長城の入り口までバス移動になります。詳細はリンク先の記事を参考にしてください。アクセスは大変ですが、行くだけの価値がある美しい万里の長城です。
万里の長城マラソン2018PV撮影の旅〜慕田峪長城編〜 | 月間走行距離なんて知りません
北京と瀋陽の明・清王朝皇宮:故宮博物院(紫禁城)
おすすめ度:★★★★
北京と瀋陽の明・清王朝皇宮として北京で見られるのは故宮博物院(紫禁城)です。天安門広場と合わせて観光したいスポットです。博物館とはなっていますが、貴重なものはすべて蒋介石によって台湾に持ち運ばれましたので、見るべき宝物はそれほどありません。
散策しながらその壮大さを感じてください。訪問前に映画「ラストエンペラー」を観ておく、もしくは小説「蒼穹の昴」を読んでおくと、紫禁城内をより楽しむことができます。
紫禁城の入場券を購入するにはパスポートが必要です。天安門広場に入るのにもパスポートの掲示を求められますので、必ずパスポートを所持しておきましょう。
入場料
60元(オフシーズン:40元)
アクセス
地下鉄1号線天安門東駅(天安门东站)A出口
周口店の北京原人遺跡
おすすめ度:★★★
約25万年前から40万年前に住んだと思われる北京原人の遺跡が、北京から南西に50キロほど離れた周口店村にあります。展示物のほとんどがレプリカですが、発掘された跡を見ることができます。
観光地としては整備されていますが、何か特別なものがあるわけではないため、歴史にロマンを感じられる人でないと退屈するかもしれません。
入場料
30元
アクセス
天橋(天桥)917 or 836→周口店路口 or 房山→バス・房38→猿人遺跡(猿人遗址)
※天橋は天壇公園の東側にあります。
頤和園
おすすめ度:★★★★★
頤和園は別名サマーパレスと呼ばれ、避暑地の離宮として利用されました。義和団の乱を鎮圧するために出兵した八ヶ国連合軍により破壊されましたが、その後1902年に西太后によって修復されました。
人工湖である昆明湖が敷地のほとんどを占め、その周りに美しい宮殿が建ち並んでいます。とても広大な敷地で見どころも多い観光スポットですので、半日かけての散策がおすすめです。
入場料
30元(11月〜3月:20元)
フリーパス:60元(11月〜3月:50元)
アクセス
地下鉄4号線北宮門駅(北宫门站)C,D出口
天壇
おすすめ度:★★★★
毎年冬至に、皇帝が天に対して五穀豊穣を祈る儀式を行った場所が天壇です。天とつながる聖なる場所ですので、パワースポットとしても人気があります。天壇のある天壇公園は北京市民の憩いの場でもあり、緩やかな時間が流れています。
天壇は園丘と皇穹宇、祈年殿を合わせた総称で、天とつながるっている場所は園丘です。その中心に立つために混雑することもありますので、午前中の早い時間の観光がおすすめです。
入場料
15元(11月〜3月:10元)
フリーパス:35元(11月〜3月:30元)
※天壇に入るにはフリーパスを購入してください。
アクセス
地下鉄5号線天壇東門駅(天坛东门站)A1出口
明・清王朝の皇帝墓群:明の十三陵
おすすめ度:★★★★
明代の皇帝、皇后、皇貴妃と皇太子などのお墓が集まった場所で、成祖永楽帝以後の皇帝13代の皇帝の陵墓があるため「明の十三陵」と呼ばれています。
現在は第14代神宗万暦帝の陵墓である定陵と、十三陵の中で最も大きい第3代永楽帝の陵墓である長陵が公開中です。中国の歴史に興味がないと、それほど魅力を感じないかもしれません。
明の十三陵は広いエリアにそれぞれの陵墓が点在していますので、事前に行き先とルートを決めてから行くようにしましょう。
入場料
神道(神路):30元
定陵:60元
長陵:45元
フリーパス(神道・定陵・長陵):110元
※オフシーズンは10〜20元やすくなります。
アクセス
徳勝門(德胜门)872→南新村→定陵→長陵(长陵)
ルートは神道・定陵・長陵の順がおすすめで、神道には南新村で下車します。神道以降は314・878・879の路線を利用しての移動も可能です。
大運河:玉河故道、澄清上閘、澄清下閘、什刹海
おすすめ度:★★★★★
中国の建造物としては万里の長城ばかりが注目されますが、実は万里の長城と同じくらい壮大な建造物があります。それが大運河で、北京から杭州までの2500kmが1本の運河でつながっています。
すでに埋められた場所もありますが、中国の南部ではいまだに疲れている運河で、そのスタート地点として北京の什刹海周辺が世界遺産として登録されています。
什刹海は西海、後海と前海の3部分に分かれ、散策にとても適した場所でもあります。そこから大陸に沈んでいく夕日は、北京の最も美しい景色に挙げる人もいるくらい、一見の価値があります。
入場料
無料
アクセス
地下鉄8号線什刹海駅
地下鉄2号線積水潭駅(积水潭站)
積水潭駅側はローカルな雰囲気があり、什刹海駅側は観光地になっています。あまり時間がない場合は什刹海駅からのアクセスがおすすめです。