北京最大の繁華街といえば王府井ですが、王府井はちょっとお金を持った人が集まる場所だった過去があるため、買物などをしていても、ちょっと満足度が高くありません。もっと庶民の賑わいを楽しみたいのであれば、圧倒的におすすめなのが前門大街です。
ここでは前門大街がどのような場所なのか、どうやって楽しめばいいのかについて、詳しくご紹介していきます。
前門大街の歴史と特徴
前門という名前からもわかりますように、前門大街は紫禁城の入口があった場所になります。明の時代、清の時代ともに、城外で暮らす役人は前門を通過して職場に向かったため、その入口には自然と市場ができ、通勤前に朝ごはんを食べ、帰宅時には夕ごはんを食べるなど北京で最も活気のあるエリアでした。
前門というのは正陽門のことで、現在でも残っていますので前門大街に行ったときには、ぜひ見ておきましょう。見ようとしなくても自然と目に入ってくるのですが。
以前は日本の浅草と呼ばれるエリアでしたが、北京オリンピックを前に大規模な再開発が行われた結果、表向きは洗練した街になり、そこから路地に入るとローカルな北京が残る混沌としたエリアになっています。無印良品のホテル「MUJI HOTEＬ BEIJING」もこのエリアにあり、英語の通じるカフェなども増えてきました。
現在の街並みは清時代末期から民国時代までを再現した街並みになっており、前門大街の真ん中を観光用の路面電車が走っています。完成当初は作られた街という印象が強かったのですが、10年の時の流れはすごいもので、まるで昔からある街のように美しい街になっています。
前門大街観光のポイント
前門大街を観光するときには、エリアごとの特徴を知っておく必要があります。
前門大街エリア：人気ショップが並ぶ
飲食店街エリア：ローカルフードを楽しめる
オールドタウンエリア：古き良き北京が残る繁華街
胡同エリア：多くの胡同が残る
最新ショッピングエリア：洗練された高級店が並ぶ
それぞれの特徴を見ていきましょう。
前門大街エリア
前門大街エリアは家賃も高いというのもあって、クオリティの高いアイテムを取り扱うお店や、昔から前門大街にある老舗店が並びます。王府井ほどではありませんが、やや価格は高めですが質の高いお土産を探しているなら、このエリアがおすすめです。ちなみに前門大街は延々と続きますが、先に行ってもあまりいいお店はないので、適当なところで引き返しましょう。
飲食店街エリア
飲食店街エリアは鮮魚口美食街と呼ばれる飲食店街になっていて、軽食から本格的な北京料理まで幅広く楽しむことができます。ただ、お店が多すぎて本当に美味しいお店を探すのは簡単ではありません。美味しいお店とそれほどでもないお店が入り混じっていますので、中国の地図アプリ「百度地図」でお店の評価をチェックしておきましょう。
オールドタウンエリア
前門大街西側エリアは、前門大街の最も面白いエリアです。こちらはそれほど整備されていないので、ごちゃごちゃした感じが古い北京を思い出させて、歩いているだけで楽しくなります。個人的には料理屋さんもこちらがわのローカルなお店がおすすめです。1人でも入りやすい家常菜のお店が多く、1人旅の人にはこちらがおすすめです。
胡同エリア
オールドタウンエリアをさらに路地を入っていくと胡同が多く残っているので、中国らしさを味わいたいのであれば、ぜひ訪れてもらいたい場所の一つです。繁華街のすぐ裏に残る胡同というのがアンバランスで面白いのですが、どことなく昭和を思い出させる雰囲気もあるので、お気に入りの場所の1つです。
最新ショッピングエリア
古い北京を楽しみにしている人には、前門大街北西側エリアはあまり楽しめないかもしれません。最新ブランドなどが並ぶショッピングエリアになっていて、北京の中でも裕福な人が利用するので、何を買うにしても割高に感じるかもしれません。
前門大街の楽しみ方
前門大街は歩いているだけで楽しい街ですので、散策するのに最適です。好きなように歩いて、気になるお店があったらお土産を探すというのがおすすめです。価格も比較的安く、お店の数も多いので日本へのお土産を探すのに最適です。お土産に最適なものに関しては別記事があるので、そちらを確認してください。
別記事：本当に喜ばれる北京のお土産
絶対に行っておくべきお店というのはあまりないのですが、おすすめのおやつスポットを2つだけご紹介しておきます。
呉裕泰：ソフトクリーム
悦珈琲：カフェ
呉裕泰は北京で人気のお茶屋さんですが、入口でお茶のソフトクリームを売っています。さっぱりしてて美味しいので、食後のデザートが欲しいという人におすすめです。鮮魚口美食街の入口の右手にあるのですぐに見つかるかと思います。
もうひとつは悦珈琲。こちらはおしゃれカフェで、お値段もそれなりに高いのですが、北京の今を知るという意味ではぜひ訪れて欲しい場所のひとつです。洗練されたスイーツがあり、価格帯が高いというのもあって店内はお客さんも少なくとても静かです。英語でも対応してもらえるのが嬉しいところ。
場所は前門大街北側にあるスターバックスの向かい側。少し奥まった場所にあるので、見つけにくいかもしれませんが、歩き疲れたときの休憩場所としてもおすすめなので、財布の中身に余裕があるときにぜひ訪れてください。
