【世界遺産・明の十三陵】明代の皇帝13代が眠る地

北京には世界遺産がいくつもありますが、その中で明の十三陵は「行きたいけど行き方がわからない」ことで、断念してしまいがちな世界遺産のひとつです。ここではそんな明の十三陵への行き方や、観光のポイントなどをご紹介します。

目次

明の十三陵とは

世界遺産だから行きたいけど、そもそも明の十三陵って何?という人も多いかと思います。知っているのとそうでないのとでは、観光に行っても見えてくるものが違いますので、ここでは明の十三陵が何なのかについて、簡単にご紹介します。

明は1368年から1644年まで続いた漢民族の王朝です。1644年に清に滅ぼされたと思っている人も多いようですが、正確には李自成によって滅ぼされ、その直後に清が李自成に勝ち、明に続く清王朝が始まります。

明の皇帝は17代続きましたが、北京が都になったのが3代目皇帝の永楽帝から。永楽帝から最後の皇帝である崇禎帝までの15代のうち14代の陵墓が北京の西北部に集まっており、これを明の十三陵と呼んでいます。

14代なら十四陵じゃないかと思うかもしれませんが、第8代皇帝の英宗天順帝は第6代皇帝の復位であるので14代ですが13人分のお墓というわけです。そして、その間の7代皇帝である代宗景泰帝のお墓だけ明の十三陵にはありません。

代宗景泰帝は頤和園西部の玉泉山の北方にある、金山の貴族陵墓地に埋葬されています。これには復位も含めていろいろあるのですが、説明すると長くなるのでここでの説明は割愛します。

陵墓はそれぞれが、かなりの大きさになるため、明の十三陵は広大な範囲に及びます。コンパクトなエリアにお墓が集まっていると思っているかもしれませんが、13ヶ所にお墓が点在しています。

明の十三陵の観光方法

あまりにも広大で40k㎡もあるため、13ヶ所の陵墓をすべて回るというのはあまり現実的ではありません(興味と時間があるなら別ですが)。このため、訪れるべきスポットの優先順位をご紹介します。

  1. 明十三陵・神路
  2. 定陵
  3. 長陵
  4. 昭陵

必ず訪れたいのは、明十三陵・神路と定陵です。神路は明の十三陵への入口にあたる道で、明代の皇帝が陵墓へお墓参りするときに必ず通った道です。美しい彫刻が並んだ道が約2km続きます。

定陵は十三陵のうち唯一発掘されているお墓で、第14代神宗万暦帝の陵墓になります。地下宮殿に入ることができますので、内部がどのようになっているのかを知ることができる唯一の陵墓でもあるので、ぜひ訪れてください。

ちなみに神宗万暦帝は、中国史に残る皇帝の中でもトップクラスの暗愚で、明代が終焉を迎えるきっかけにもなった皇帝です。金遣いが荒く、政治にも無関心で、厳しい税の取り立てを行ったことで民衆に恨まれた皇帝でもあります。

できることなら長陵も訪れておきましょう。明の十三陵の中で、最も大きな陵墓で、第3代皇帝の成祖文皇帝が眠っています。大きさだけでなく美しさも随一ですので、ツアーでは定陵よりも長陵を優先することもあります。

昭陵は時間があれば訪れたい場所です。第13代穆宗隆慶帝の陵墓で、中国政府によって立て直しが行われています。このため、建物がとても美しい状態にありますが、レプリカという扱いですのであまり人がいません。

写真スポットとしてはおすすめですが、時間がないなら飛ばしてもいいかもしれません。

明の十三陵への行き方【アクセス】

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