北京の観光スポットはいくつもありますが、どこかひとつに絞って訪れるなら、やはり頤和園です。ただし「晴れていたら」という前提が付きます。曇っていても、雨でもそれなりの美しさがありますが、青空を背景にした頤和園は、この世のものとは思えない美しさです。
朝起きて青空だったとしても、時間の経過とともに霞んでくることもありますので、行くなら午前中がおすすめです。天気を予想して北京に行くのは難しいかもしれませんが、「晴れたら午前中に頤和園」と覚えておきましょう。
ここではそんな頤和園の魅力やアクセス方法についてご紹介します。
世界遺産・頤和園の歴史
頤和園はそもそも宮廷で使う水を貯めておくために作られた人造湖で、その歴史はとても古く、金王朝時代(1100年代)とされています。当時はまだ北京ではなく燕京と呼ばれていた時代です。
明の時代になり、さらに湖周辺が開発されましたが、現在の頤和園の形になったのは清の時代です。乾隆帝が費用をかけて整備したものの、1860年の第二次アヘン戦争の最中、英仏連合軍によって焼失されます。
その後、西太后が隠居後に暮らす場所として再度整備され、そのときに頤和園の名前がつけられました。西太后は隠居せずに、頤和園を避暑地として利用し、夏場には頤和園で政務を行いました。
その後、1900年の義和団の乱でまたしても諸外国に破壊されましたが、すぐに修復されています。清の時代が終わってからは、北京市の管轄となり、1954年から一般開放されています。
1998年に世界遺産登録され、中国全土からはもちろんのこと、世界中から観光客が集まるスポットになっています。
頤和園の効率のいい歩き方
頤和園は全体の3/4を占める昆明湖と、昆明湖の北側に面する万寿山、そして政務を行った仁寿殿があるエリア、昆明湖と万寿山の間にある生活エリアに分かれています。
見どころは、昆明湖の北側に集まっていますが、できれば昆明湖をぐるっと1周してもらえれば、頤和園の全景を視界に入れることができますので、その雄大さがより伝わると思います。
とはいえ時間が限られている場合には、見るべきスポットを絞っておくと効率的に周ることができます。行っておくべきポイントは次の8ヶ所です。
- 清晏舫(石舫)
- 長廊
- 玉瀾堂
- 十七孔橋
- 仁寿殿
- 徳和園大戯院
- 仏香閣
- 蘇州街
この順番で回れば効率よく見て回れますが、時間がない場合には十七孔橋は遠くから眺めるだけにしておきましょう。
これだけ見て回るのに2〜3時間はかかります。のんびりしていると、あっという間に半日が過ぎてしまいます。でも、ただ見て回るだけではもったいないですよね。歴史を感じながらのんびり散策がおすすめです。
頤和園の基本情報
住所 | 北京市海淀区新建宫门路19号 |
開園時間 | 旺季 4月〜10月:6:30-18:00(8:30-17:00) 淡季 11月〜3月:7:00-17:00(9:00-16:00) ()内は施設の開門時間です。 |
料金 | 頤和園門票:30元(旺季) 20元(淡季) 頤和園联票:60元(旺季) 50元(淡季) 联票は文昌院、徳和園、仏香閣、蘇州街への入場料を含みます。 |
HP:http://www.summerpalace-china.com
頤和園へのアクセス
地下鉄4号線・北宮門下車
頤和園へのアクセス方法はとても簡単です。地下鉄4号線の北宮門で下車し、西に向かって歩いていけば、すぐに頤和園北宮門があります。バスなども通っていますが、時間を読みやすい地下鉄がおすすめです。