
日本から北京へのフライトは遅延することが多く、夜中に到着予定の便が0時を過ぎてしまうということが珍しくありません。タクシーで市街地に出るというのもいいのですが、深夜料金がかかるので5,000円近くかかってしまいます。そうなると北京首都国際空港での空港泊が頭をよぎりますが、空間に泊まれるのかどうか気になりますよね。
結論からお伝えすれば、北京首都国際空港は空港泊が可能です。私も実際にフライトが遅れて深夜到着になったときに空港で寝て始発を待ったことがあります。ただし、空港泊の選択肢はベンチだけではありません。そこでここでは、深夜到着便やトランジットで空港泊したいときに、どうすれば宿泊できるのかについてご紹介していきます。
北京首都国際空港のベンチは仮眠できる

北京に向かったときに、飛行機が大幅に遅れてしまって終電後に北京空港に到着した経験があります。このときは完全に想定外でしたが、羽田空港などでベンチを使って寝た経験は何度もあるので「北京首都国際空港のベンチで寝て始発を待てばいいかな」と判断しました。
北京空港は24時間オープンしているので、空港から追い出されるということはありません。ただ、羽田空港の場合には場所取りがシビアで、眠りやすい場所はすぐになくなってしまいます。北京空港でもそうだったら困るといった不安はありましたが、空港が広いこともあって、どのベンチにも余裕がありました。
ベンチで寝るとなると盗難などが不安になる人もいるかもしれませんが、現代の北京で窃盗などの犯罪が起こるリスクはほとんどありません。旅行サイトなどでは危険を煽っているサイトもありますが、北京はいたるところに監視カメラがあり、犯罪の取り締まりを徹底しています。もちろん空港に死角などあるわけがありません。
もし荷物を持っていった人がいれば、その人は簡単に捕まってしまいます。日本の報道で監視カメラについて、ちょっとやりすぎではないかとコメントされていましたが、監視社会は犯罪リスクが大幅に下がります。ベンチで寝ている間に荷物を持っていかれるようなことはまずありません。
とはいえ不安な人もいると思うので、ワイヤーロックくらいは持っておいたほうがいいかもしれません。男性であればそれくらいで十分快適に空港で一夜を明かすことができます。あまりにも静かで、寝過ごしてしまうのではないかと思うくらい快適に眠れました。ただ冬に仮眠したいなら寝袋があったほうがいいかもしれません。
ワイヤーロックは軽量コンパクトなBUFFALOの「BSL10」がおすすめです。

休憩所(空港逸栈休息室)も利用できるけど金額は高め
北京空港のターミナル3には有料の休憩所(空港逸栈休息室)があります。場所は2階の国内線到着A東側で、1泊588元(約1.2万円)で泊まれます。部屋は狭いものの清潔感があり、シャワーを浴びることもできます。宿泊費はかなり高いものの、安心してゆっくりと眠れるといったメリットがあります。
お金を払って安全と快適さをとるか、出費を抑えてベンチで寝るかの判断は難しいところですが、このような施設があることだけでも覚えておきましょう。ちなみに「空港逸栈休息室」はTrip.comで予約可能です。
Trip.comは日本人にはあまり馴染みがありませんが、中国では定番の宿泊予約サイトです。北京旅人スタッフも中国宿泊だけでなく国内宿泊にも利用しており、これまで1度もトラブルは起きていません。信頼できる宿泊予約サイトですので、安心してご利用ください。
空港逸栈休息室
サービス内容:時間休憩、客室、シャワー
場所:首都机场T3航站楼2階国内到着口A東側
営業時間:24時間
電話番号:010-53822683
保証金(デポジット):不要
開業:2025年
客室数:19室
エアチャイナでのトランジットならラウンジを使える

エアチャイナでのトランジットする場合には、トランジットラウンジ(T3のE10付近にあります)をホテル代わりに使うことも可能です。利用条件がありますので、チェックしてみましょう。
- 航空券番号が「999」から始まっている
- 北京経由の国際線乗り継ぎ区間(国際線から国際線への乗り継ぎ)である
- 全乗り継ぎ区間のCA便名の中国国際航空運航便である
- 後続の国際便に中国国内線区間を含んでいない
- 北京首都国際空港ターミナル3C・Dから出発する中国国際航空国際便は対象外
- 乗り継ぎ時間が6時間以上30時間以内である(国内線から国内線の場合は6~24時間)
詳細な条件はエアチャイナのサイトをご確認ください。
これらの条件を満たし、なおかつ事前にエアチャイナのサイトやアプリ、電話で24時間以上前に予約していた場合に限り、トランジットラウンジを使って仮眠できます。ちなみに、エアチャイナのサイトからは予約できなかったという口コミが多いので、アプリもしくは電話でご予約ください。
トランジットラウンジとはいえラウンジですので、ジュースやコーヒー、お菓子などが用意されていますが、軽食などはありません。また、空きがあれば個室やシャワーを利用することもできます。
上記条件を満たさない方は、楽天プレミアムカード会員限定の特典であるプライオリティパスを使って、BGS Premier Loungeを利用するのがおすすめです。
北京空港周辺のホテルに宿泊する

北京空港近くには高級ホテルからゲストハウスまで、幅広く宿泊施設があります。近いもので徒歩5分のところにあり、シャトルバスが出ているホテルもあります。ホテル予約サイトごとに掲載されている宿泊施設に違いがありますので、下記の4つのサイトでチェックしてください。
しっかりと眠りたいなら、北京空港周辺のホテルがやはりおすすめです。帰国便が早朝という場合にも空港近くのホテルに泊まっておけば安心ですよね。ただし、北京空港周辺のホテルは評価が低いものが多いため、予約する前に必ず口コミや評価をチェックしておきましょう。
自分で探すのは大変という方のために、北京首都国際空港近くにあるおすすめのホテルを3軒ご紹介します。
JIホテル(北京首都空港第3ターミナル)
空港からできるだけ移動したくない。空港内で過ごしたいという方におすすめのホテルです。第3ターミナルの2階にあるので、すぐにチェックインできます。ただし宿泊料金が1泊2万円前後と高額であるため、1人の利用ではなく2人利用がおすすめです。
宿泊料金目安:1.8万〜2.4万円
ウィーン クラシックホテル(北京新國展首都空港)
北京首都国際空港から約10分の距離に位置し、無料の空港送迎サービスもあります。宿泊料金がリーズナブルということもあり完璧な居心地というわけではありませんが、スタッフの対応がよく、近くに飲食店もあるので、安く泊まれればいいという人におすすめです。
宿泊料金目安:6千円〜8千円
北京國都ホテル
価格とサービスのバランスが良いスタンダードなホテルです。施設はやや古いものの、十分なサービスを受けることができます。宿泊者はプールを利用できるので、トランジットの時間が長くても、ゆっくりとした時間を満喫できます。
宿泊料金目安:9千円〜1.5万円
用途に合わせて最適な方法で宿泊しよう
北京空港で宿泊するための方法についてご紹介しましたが、最後にここでご紹介した内容をまとめておきます。
- 安く仮眠したいなら空港のベンチ
- 予算に余裕があるなら空港の有料休憩所(空港逸栈休息室)
- エアチャイナでのトランジットならトランジットラウンジを予約
- しっかり寝たいなら空港周辺のホテルに宿泊
意外と選択肢がいくつもありますよね。深夜に割増料金を払ってまで北京市街地まで行く必要はありません。自分にとって最適な方法を選んで、空港もしくは空港周辺のホテルに宿泊しましょう。